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ゴミ袋の山と騒音のようなハードロックで舞台は始まります。 ゴミ袋の中味は、私たちの過去の人生? |
第1回公演「境界」以降、4回の大小公演を経て、総勢40名での第4回公演となりました。仙南2市7町ほかから、中学生3名、高校生8名、 20代12名、30代9名、40代6名、60代1名、70代1名の参加です。 昨年の公演「場所」から、ちらしやポスターのメインビジュアルもメ ンバーのワークショップで制作されています。今年は「足」をテーマに 写真におさめるワークショップを展開しました。ひなたから草のにおいを感じとるような身体感覚を大切に、身体に残っている強い記憶を写し取ろうというワークショップです。
今回の作品のテーマは「ふるさと」。それぞれの人の中にふるさとは全く違う形で刻まれています。ふるさとの原風景を共有して語れた二十年前とは、社会は全く変わってしまいました。若者の中に刻まれていくふるさとはどんなものなのか、お年寄りのふるさとはどんなものなのか。まずはメンバーそれぞれの「ふるさと」を辿る一つの手段です。
ちらしのオモテ面は照明スタッフ佐藤摩利子さんの作品です。裏面やプログラムにも13歳から73歳までの競作を掲載しました。
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街の雑踏を演じる人々が今回のえずこシアター名物「コロス」。 都会で暮らす若者たちが雑踏の中、ふるさとを見つめ直します。 |
●「ひなたは、草の匂い。」について
郷愁は幻の“ふるさと”を創り出します。
人間に希望と絶望を与える“ふるさと”とは何だろう。
生まれた場所に生き続けて行くことがこんなにむずかしかった時代が、かつてあったでしょうか。「ふるさとの原風景」のイメージを若者たちと共有することは、すでにかなり困難になりました。
そんな今だから、“ふるさと”をテーマにしてみようと思いました。
光、音、道具、衣装、宣伝美術など、演技以外にもさまざまな要素が複雑に絡み合って舞台は出来上がっていくわけですが、今回の作品は、えずこシアターのスタッフたちによるさまざまなアイディア、イメージがもとになっています。ポスター・ちらしのビジュアルの「足跡」 のアイディア、劇中クライマックスの舞台効果のアイディア、衣装イメージ、道具のディテイル、転換の仕方…。たくさんの構成要素をシアターのメンバーが、この4年の経験から主体的に編み出したのです。
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さまざまなものに縛られている日常。
心いやされる日向に、人々は「ふるさと」を 見いだしていくのかもしれません。
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4年前には何も知らなかった人たちがと思うと感慨ひとしおです。また、今回の新人キャストの宿利さん、妙子さん、しずえさんの存在感もすばらしく、えずこアートプロデュース集団の柴口さんがお手伝いくださったこともいい刺激でした。中高生たちのダンスの上達にも驚きました。
地域で何かを創ると、人と人とが結ばれ、“ふるさと”が生まれていきます。最年長者の鈴木さんと渡辺さんが期せずして、ともに「えずこシアターが私のふるさと」とコメントに書いていらっしゃいました。
継続は力なり。えずこシアターの住民の集団が行く先には、心豊かに生きる人たちの“ふるさと”が見える気がします。
●えずこシアター/キャスト | ||||||
アンズ | / | 佐藤砂織 | ■ | 山田 | / | 小原邦子 |
勇三・アンズの祖父 | / | 渡辺俊夫 | 柴田 | / | 郷古敏子 | |
アンズの父 | / | 安藤俊和 | 渡辺 | / | 佐藤しのぶ | |
アンズの母 | / | 安藤あき子 | 泉 | / | 二木優樹 | |
サラリーマン | / | 作間誠志 | 緑 | / | 八島里奈 | |
浮浪者1 | / | 中村真知子 | 翼 | / | 山家 翔 | |
浮浪者2 | / | 小室真由実 | 郵便配達 | / | 大宮 学 | |
浮浪者3 | / | 関 伸子 | クルミ | / | 大槻 愛 | |
浮浪者4 | / | 高山芳恵 | リンゴ | / | 毒島 礼 | |
浮浪者5 | / | 宿利左紀子 | バナナ | / | 長尾みゆき | |
浮浪者6 | / | 堀江聖乃 | ミルク | / | 及川ひとみ | |
浮浪者7 | / | 伊藤しずえ | イチゴ | / | 佐久間亮一 | |
鈴木先生 | / | 伊藤真裕美 | ミカン | / | 佐久間真弓 | |
シマ | / | 伊藤裕子 | ハタケ | / | 長谷野勇希 | |
岩男 | / | 鈴木年明 | ヒバリ | / | 竹内由佳 | |
高橋 | / | 佐藤妙子 |
●スタッフ | ||
舞台美術・小道具 | / | 日下 博幸 (えずこシアター) |
昆 京子 (えずこシアター) | ||
大沼 正三 (えずこシアター) | ||
鈴木 孝紀 (えずこシアター) | ||
照 明 | / | 佐藤 美和子 (えずこシアター) |
松崎 良子 (えずこシアター) | ||
佐藤 摩利子 (えずこシアター) | ||
音 響 | / | 二木 葉月 (えずこシアター) |
託 児 | / | えずこ託児ボランティア「えずこキッズクラブ」 |
(愛称 くーちゃんルーム) | ||
会場スタッフ | / | えずこボランティア・スタッフ |
えずこアートプロデュース集団 えずこプロ | ||
松橋 尚美 (えずこシアター) | ||
作・演 出 | / | 吉川 由美 |
振 付 | / | 青木 純子 |
ピアノ伴奏 | / | 佐々木 佳代子 |
舞台技術指導 | / | 釣舟 健二 (東北共立) |
鈴木 江美子 (東北共立) | ||
照明プラン・指導 | / | 鎌田 淳 (東北共立) |
音響プラン・指導 | / | 荒井 豪 (東北共立) |
メイク | / | 高松 春美 |
相原 美紀 | ||
記 録(スチール) | / | 熱海 俊一 |
記 録(VTR) | / | 寒河江 敬一 |
会 計 | / | 小原 邦子 |
チケット管理 | / | 長谷野 勇希 |
制 作 | / | 斎藤 佳子 |
伊藤 裕子 | ||
木田 ともみ(えずこシアター) | ||
監 修 | / | 玉渕 博之 |
山家 史弘((財)仙南文化振興財団) |